ビジネスで何かを新しく始めようとする時には、骨組みとなる理論があった方がより成果が出やすくなります。
しかし、いちいち理論書を読み漁ったり、セミナーに参加して勉強したりしていると、手間や時間が多くかかってしまうでしょう。
そこで使われるようになったのが、ビジネスの理論や考え方を簡単なパターンに落とし込んだ「フレームワーク」という骨組みです。
今回はフレームワークについて簡単に解説しつつ、実際のビジネスシーンでよく使われる優秀なフレームワークを5つ紹介します。
目次
フレームワークは理論的な考え方の骨組みとなる
フレームワークという言葉は、本来「枠組み」という意味を持っています。
それがいつしか、複雑な理論や知識を誰でも扱えるようにパターン化したひな型のことをも指すようになっていきました。
今では、あらゆる経営学者が提唱した複雑な理論を単純なパターンで扱えるようにしたビジネスフレームワークがたくさん存在しています。
研修やセミナーなどでも、ビジネスフレームワークは頻繁に使われているため、馴染みのあるものに感じている社会人の方も決して少なくはないはずです。
フレームワークを活用できる3つのビジネスシーン
今まで一度もフレームワークを使ったことがない方は、どのような場面でフレームワークを使うべきなのか見当もつかないかもしれません。
そこで、フレームワークが活躍できる、よくあるビジネスシーンを3つ紹介します。
1.新しいことを始めようとする時
新規事業を立ち上げる時、経営戦略や営業戦略を考える上で、ビジネスフレームワークが役に立ちます。
新しい部署の設立時や今まで試したことのない施策を実施する時にも、ビジネスフレームワークを用いて計画を立てる機会が多いでしょう。
営業戦略の立て方を4つのステップで解説!フレームワークや事例も紹介2.改善点を考えたい時
営業チームの成績が伸び悩んでいたり、マーケティングがなかなか上手くいかなかったりする時も、ビジネスフレームワークの出番です。
課題解決のヒントや競合他社の分析を行う際は、ビジネスフレームワークを使うことで、誰でも簡単に論理的な思考ができるようになります。
テレアポが取れない理由は?うまくいかない原因と取れるようになるコツ3.プレゼンをする時
商談相手や上司にプレゼンを行う時にも、ビジネスフレームワークは役立ちます。
ビジネスフレームワークを積極的に取り入れてプレゼンをすることで、自分の主張を言語的にだけではなく、視覚的にも訴えかけやすくするのが狙いです。
成約率を高めるテストクロージングの具体的なやり方とトーク例を紹介ビジネスで役立つ5つのフレームワーク
ビジネスフレームワークは、全世界に数えきれないほど存在しています。
どのフレームワークも使いどころが決まっており、正しい場面で使わなくてはその効果を発揮することができません。
ここでは、各ビジネスシーンに対応したおすすめのフレームワークを5つ紹介します。
各フレームワークの特徴についても解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
1.業務の無駄が多いなと感じたら:ロジックツリー
筋道だった合理的な思考ができるようになるロジックツリーは、業務全体の無駄をなくしたいと思った時に活用できるフレームワークです。
まるで幹に枝葉が生えていくように、業務の内容を一つひとつ関連付けながら挙げていき、省ける部分はないか探っていきます。
このような場面に限らず、ロジックツリーは何かを考えたい時には幅広く使えるフレームワークです。
たとえば、ブログの構成を考えたい時や、ダイエットが上手くいかない理由を考えたい時などにも用いることができます。
MECE(モレなくダブリなく)を徹底することが、ロジックツリーを上手く使うコツです。
2.ホームページの効果が薄いと感じらたら:AARRRモデル
顧客をどのように獲得して、そこからどのように収益に繋げていくのかを考える時に役立つフレームワークがAARRRモデルです。
顧客が収益を生み出すようになるまでの変化を5つの段階に分け、各箇所でどのような施策が必要になるかを考えます。
特にブログやホームページで集客をしようとしている場面では、大変よく使われるフレームワークです。
成約率を高めるテストクロージングの具体的なやり方とトーク例を紹介3.売れる商品を開発したい時に:パーセプションマップ
新しい商品を開発する際にパーセプションマップを使うと、どのようなポイントに絞って商品を作り売り込むべきかが明確になります。
まずは、商品に関連する2つの軸(安い&おしゃれ、など)を用意し、それを十字にクロスさせ、2次元マップを作りましょう。
そのマップに競合他社の商品を配置し、自分の商品が有利になる位置を模索します。
そうすることで、ライバル商品よりも優れた、顧客に求められる商品を開発することができるのです。
新規顧客を開拓するための4つの方法と具体的な営業戦略を解説4.競合分析を行いたい時に:SWOT分析
自社の強みや弱みを把握すると同時に、ライバル企業がどのような脅威となり得るのかを分析することができるのがSWOT分析です。
どちらか一方の視点だけでは見逃しがちな問題点にも鋭く切り込むことができるため、多くの企業で重宝されています。
SWOT分析を行う時は、自社のどの武器を活かしどの欠点を直すべきなのか、競合他社も捉えた広い視点で考えることが重要です。
5.顧客のニーズに応えたい時に:3C分析
顧客と自社の関係、顧客と競合他社の関係、自社と競合他社の関係、そのすべてを洗い出し、顧客のニーズに応えるための最適な意思決定ができる3C分析も欠かせません。
3C分析は、今まで登場したロジックツリーやSWOT分析などを駆使した応用的な分析方法です。
使いこなすことで、よりロジカルにビジネスモデルを作り上げていくことが可能となります。
まとめ:フレームワークは覚えるのではなく使いこなそう
今回紹介した以外にも、様々なフレームワークがあります。
しかし、その存在を知っているだけでは不十分です。
どのような結果を得たいのかを明確にし、何度もくり返しフレームワークを使ってみることで、徐々に使いこなせるようになっていきます。
フレームワークを使いこなせるようになると、ビジネスに必要なロジカルシンキングが自然と見に付くため、ビジネスパーソンとしての質がだんだんと向上していくはずです。
まずはロジックツリーなど、色々なシーンで試せそうなフレームワークから日常的に取り入れていきましょう。