新人の方でも任される機会が多いルート営業は、営業経験が少なくてもある程度はこなせる業務として認識されています。
しかし実は、ルート営業のコツが上手く掴めずに苦労しているセールスマンも世の中には多く存在しているのです。
そこで、本記事ではルート営業とはなんなのかという話から営業を成功させるために必要なコツなどについて初心者の方にも分かりやすいように解説していきます。
ルート営業が得意な営業マンが持っている資質についても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ルート営業とは?既存の顧客に営業を行う
ルート営業というのは、基本的には決まったお得意先だけを回る営業スタイルのことを言います。
飛び込み営業のようにはじめて接する企業に自社の商品を売り込むわけではないため、断られたり迷惑がられたりすることは比較的少ない仕事です。
ですが、ルート営業にもルート営業ならではの大変さはあります。
たとえば、毎回足を運ぶだけで新規の受注を受けられなかったり、回る会社が多過ぎて心身ともに疲労してしまったりするケースがあるでしょう。
ルート営業には他の営業スタイルにはない独自の特徴と難しさがあるのです。
飛び込み営業が上達する4つのコツと怒らせない営業トークテクニックルート営業と新規開拓営業の異なるポイント
新人セールスマンが任されることの多いルート営業と新規開拓営業ですが、この2つの営業スタイルには大きな違いがあります。
それぞれの仕事の「営業目的」と「評価基準」に注目して、2つのスタイルの違いを確認していきましょう。
新規顧客を開拓するための4つの方法と具体的な営業戦略を解説営業目的
ルート営業
ルート営業は、すでに獲得している顧客に新規注文や契約更新をしてもらうことを目的として行われるものです。
顧客とのつながりが一度限りで終わってしまわないように、継続的に関係を構築していく役割を果たしています。
定期的に新商品のお知らせをしに行ったり、困っていることがないか聞きに行ったりしながら、質の高い営業を行うのです。
新規開拓営業
一方、新規開拓営業の目的は、とにかく新しい顧客を増やすことにあります。
全く面識のない相手に対して商品やサービスを売り込むことになるので、ルート営業よりは成功率が低くなりがちです。
そのため、こちらの営業スタイルは質よりも数の方が重視されやすい傾向があります。
評価基準
ルート営業
ルート営業の場合ははじめから訪問すべき会社が決まっているので、それらの会社に営業をしていけば評価してもらえます。
新規の契約などが取れれば追加でインセンティブがもらえることもありますが、基本的には安定した評価を得られる仕事です。
新規開拓営業
一方、新規開拓営業の場合は出来高によって評価される傾向があります。
獲得した新規顧客の数やノルマの達成率で評価が大きく変わるので、評価されやすいかどうかは人によって感じ方が違ってくるでしょう。
ルート営業を成功させるコツ
ルート営業が上手くいかないという時には、以下のポイントを意識してみることで成功する可能性を高めることができます。
提案・アピール力を磨く
新しい解説策を提案したり、商品をアピールしたりするスキルを磨いてみましょう。
既存のお客様は自社商品に一度は満足した経験があるので、あともう一押しで追加注文を獲得できる可能性があるのです。
多くの場合、ルート営業マンの提案力やアピール力がそのあともう一押しとなります。
御用聞き営業から提案営業へと進化するための6つのステップを徹底解説!ヒアリング力を磨く
顧客に新しい契約をしてもらうために、まずは徹底的なヒアリングで顧客の悩み事や希望を把握しなくて行く必要があります。
毎回足を運んでいると決まった文句だけで営業が終了してしまうこともあるでしょう。
ですが、それでは顧客から新しい情報を聞き出すことはできません。
毎回別のアプローチをしつつ、顧客から新しい話を一つは聞き出せるように工夫していきましょう。
できる営業マンに共通する3つの特徴|必要な行動&テクニックも解説コミュニケーション能力を磨く
なかなか顧客と良い関係を築けないと悩んでいる方は、コミュニケーション能力が十分でない可能性があります。
たとえば商談の前に雑談をして相手の緊張をほぐしたり、ためになるような豆知識を伝えたりするなど、相手に気に入られるようなコミュニケーションをとることがルート営業では大切です。
また時には、クレームに対して柔軟に対応するためのクレーム対応スキルも必要になってくるでしょう。
売れる営業マンの話し方を徹底解説!トーク術を習得するコツや練習方法も紹介スケジュール管理能力を磨く
ルート営業を成功させたいのなら、徹底的なスケジュール管理が必須です。
スケジュールを管理できないと、商談に十分な時間がかけられなくなったり、ルートを回り切れなくなったりする恐れがあります。
優先順位をしっかりと決めて、1日のルートを計画していきましょう。
ルート営業のトップセールスマンが持つ資質
ルート営業が得意なセールスマンは、以下のような資質を持っています。
誰とでも平和的な関係を築ける自信がある
ルート営業が得意な方は人当たりが良く、自分からトラブルを起こすような性格をしていないため、円滑な関係を誰とでも築けるという自信を持っています。
逆に相手を説き伏せようと必死になったり、嫌われてしまうことを恐れすぎたりしている方は、ルート営業に失敗してしまう傾向があります。
新しい刺激よりも安定を求めている
ルート営業は決まった顧客との関係をじっくりと深めていく営業スタイルなので、安定は望めますが新しい刺激は少なめです。
飽きやすいタイプの人や仕事に刺激を求めるタイプの方は、どちらかというと新規開拓営業の方が向いているといえるでしょう。
周囲との関係性を大切にしながら、日々の業務を淡々とこなせるタイプの方が、ルート営業には向いています。
営業スタイルの種類とは?自分の特性に合った営業スタイルを知ろう!自己管理がしっかりできている
スケジュールを管理したり約束を厳守したりできる方は、ルート営業の世界でもトップに躍り出る方が多いです。
自己管理能力は社会人なら誰でも身に付けるべき能力ですので、このスキルが足りない方はルート営業以外の職についても苦労することが多くなるでしょう。
特に約束事を守れない場合は致命的で、顧客からの信頼を一気に失ってしまう恐れがあります。
営業職に向いてる人の5つの特徴とは?営業には向かない人の特徴も解説努力をすればルート営業のトップセールスマンにはなれる
ルート営業を行うために、特別な資格や能力は一切必要ありません。
成功に必要なスキルはどれも自分で磨くことができるものばかりなので、誰でも努力をすればトップセールスマンになれる可能性があるのです。
とはいえ、その人が持つもともとの資質的がルート営業に合っていないというケースも考えられます。
自分の資質的にはルート営業が合っているけれどもなかなか上手くいかないという方は、今一度足りていないスキルがないかどうか自分自身でチェックしてみましょう。